アグリコラ(Agricola) オンラインプレイ紹介
アグリコラは2007年にドイツで発売されたウヴェ・ローゼンベルク作のボードゲームです。2008年のドイツゲーム賞を受賞しています。フランスのBoîte a jeuxというオンラインボードゲームサイトで無料でプレイできますのでご紹介します。
自分の土地に家や畑、牧場を建設し作物を育てたり家畜を飼って農園を発展させていきます。発展度合いによって得点が入り、一番高い点数を獲得した人が勝利します。
このゲームは全14ラウンドで構成されています。各ラウンドでプレーヤーは家族を働かせ農園を発展させていきます。ゲーム中6回(4,7,9,11,13,14ラウンドの終わり)の「収穫フェイズ」では家畜と作物の収穫と同時に家族への食事を与えなくてはなりません。ゲーム終了時の農園の発展具合で得点を計算します。
ルール量が多く複雑なこのゲームですので、ここではまず基本的なことを説明します。
ゲームに参加するとメイン画面が表示されます。大きく表示されている四角いマスの集まりはこれから自分の農場を発展させる土地を表しています。右上には各プレーヤーの情報が表示されています。
まずは、プレーヤー情報を詳しく見ていきましょう。名前の横にある(1)のアイコンはファーストプレーヤー(手番が最初)をあらわしています。後に説明しますが、このゲームは早い者勝ちの要素が大きいので手番順が早いことは重要なのです。その下の青い丸(●)のアイコンは家族を示しています。初期状態では家族は2人いるということです(夫婦でしょうか)。
とりあえず今はこれだけ覚えて頂ければよいでしょう。このゲームプレーヤーがラウンド中に実行できることは1つだけ。
●家族コマを使用してアクションを実行する。
シンプルですね。コマンドは家族コマの数だけ実行できます。家族は2人いますので、全プレーヤーがコマンドを2回実行するとラウンドが終了するわけです。
アクションは各施設に家族を配置することで実行します。画面左のコマンドタブの一番上、歯車アイコンにマウスを重ねると各施設のウィンドが現れます。プレイ人数にもよりますが、今回は4人プレイなので17施設が表示されています。ここから空いている施設を選んで家族コマを置き、アクション実行します。
上のアクション施設の画面を見てわかると思いますが右側はRound#2からRound#14までの空白地となっています。ラウンドが進むとこの空白地に新たな施設が登場します。つまりラウンド毎に選択できるアクションが1つづつ増えていきます。行動の選択幅が広がっていくんですね。
家族を置くとその施設はその家族専用のものとなります。後から他のプレーヤーがその施設に家族を置くことはできません。アクションは早い者勝ちなのです。
それは基本的なアクションのしかたを見てみましょう。
■資材を入手して家を建てよう!
木材の施設には木材は3つあります。ここに家族コマを派遣することで木材を3つ手に入れることができます。木造建築の家や牧場の柵を作る材料として「木材」は農園発展のための基本的な資材です。他のプレーヤーと取り合いになることは必至でしょう。
OKをクリックします。
木材を取ったことによってプレーヤー情報の資材情報に木材がカウントされているのが分かると思います。
実はこの施設は毎ラウンド3つの木材が補充されています。仮に今のラウンドで誰もこの施設を選ばなかった場合は3つの木材はそのまま次のラウンドまでこの場に残ります。次ラウンドのはじめに再び木材3つが補充されるので合計6つの木材が貯まります。何ラウンドもアクションとして選択されなかった施設にはどんどん資材が積まれていき、その後アクションを選んだプレーヤーはそれまでの蓄積全てを一挙取りできるというわけです。
では「END OF TURN」をクリックしアクションを確定してください。「CANCEL」をクリックすればいつでも最初からやり直せます。
その他資材は「レンガ」「石」「葦」があり、同様にして家族を配置し資材を入手します。
さて、このようにして「木材x5」「葦x2」が揃ったら部屋を増築してみましょう。増築は今既にある部屋に隣接するように建設できます。
部屋の増築は「増築/厩建設」の施設に家族コマを起きます。木造の部屋は木材x5、葦x2で建設できる旨が記されています。ここに家族を配置することで増築アクションを行えます。もちろん使用した資材はストックへ戻されます。
これで部屋が1つ増え、合計3部屋になりました。
部屋が増えると何かいいことがあるのでしょうか?
実はこのアグリコラにとって非常に重要な要素のひとつが部屋の増築です。冒頭で説明したように1ラウンド中にプレーヤーが取れる行動は家族コマの人数分だけになります。つまり家族が2人であれば1ラウンドで2アクション行えるという事。では家族が3人、4人ならばアクションも3~4回行えるということでしょうか?
アクションは増えます。
●家族が増えれば1ラウンドで行えるアクション数が増え、有利になるのです。
しかし家族が住む部屋が必要です。1人の家族コマは必ず部屋を1つ必要とします。逆に言うと部屋が2つしかなければ家族は3人以上に増やせないのです。
先ほどのアクションで部屋を3部屋に増築したので新しい家族を受け入れる下地はできました。「家族成長」の施設を選んで家族コマを3つに増やしてください。
家族が増え、次のラウンドから実行できるアクションが3になります。
では家族が増えるまでのアクション行程のおさらいです。
●「木材5入手」 → 「葦2入手」 → 「増築」 → 「家族成長」
アグリコラをプレイして最初に直面することは「初めに何をしたらいいかわからない」という問題があります。多くの要素が絡み合っているため、1つのアクションがどんな意味があるのかが分かりずらいのです。近視眼的に見てしまうとそうなるのですが、このように全体像を見ながら計画を立てると分かりやすくなります。
今回は「家族を増やす」という中期的目標を設定し、それを実現するには何をすればいいのか、逆算的にたどっていくと”今なにをすべきか?”が自然と見えてくるでしょう。
今回「木材入手」から「家族成長」まで4ステップで行いましたが、実際には木材は5つはいっぺんに集まらない事もあり、また増築などは他のプレーヤーに横取り(やはり早いもの勝ち!)されてしまうことが多いために5ステップ以上かかってしまうこともあります。
では次はアグリコラのメインの遊び、農園の発展を説明しましょう。農園の発展には大きく分けて農耕と牧畜の2つの方向性があります。最終的にはどちらもバランス取れた農園が高得点への道なのですが、プレーヤーの個性によって傾向は変わります。
■農耕
農耕は畑を耕し麦や野菜を植えて増やした後に収穫します。畑や作物はそれ自体がゲーム終了時に得点になるので大事ですが、もう一つ大きな要素として家族の食料になることです。食料に関しては後の説明にゆずるとして、ここでは畑を耕してから作物の収穫までの流れを見てみましょう。
まず準備として小麦を入手しましょう。
次に「畑を耕す」です。このアクションを選んだら畑タイルを自分の農場ボードに配置します。最初の畑はどこに配置しても構いません。
畑を配置する場所を選びます。
2つめ以降の畑は既存の畑と隣接するように置くのがルールです。
麦と畑がそろったら準備完了です。「種をまく」のアクションを選び麦を畑の上に起きます。
植える麦の数を選択します。
しかし麦は畑に植えた瞬間に3つに増殖します。畑に植えることで種から麦に成長したのですね。
植えた後の麦はしばらくこのまま放置します。数ラウンド毎にめぐってくる「収穫フェイズ」の時に上から1つだけ麦を収穫し手持ちの資源とします。次回の収穫時まで畑にはまだ2つの麦が残り続けるのです。
●「麦入手」→「畑耕す」→「苗を植える」→「収穫」
■牧畜
柵に囲われたエリアに家畜を飼うのが牧畜です。家畜は羊、猪、牛がいます。まずは柵によって牧場エリアを作成するところから開始します。柵の材料として必要な木材を入手します。
そして「フェンス」のアクションを実行し柵を作成します。
赤いマーキングで柵を製作可能な場所が示されるのでクリックして柵を置いていきます。柵によって一定エリアを囲むと牧場が完成します。
羊を入手します。
家畜を複数手に入れた時にはマネジメントウィンドが開きます。どこに何匹家畜を収容するのかをここで決定します。また直接食料加工することもできます。
思い通りに羊を配置できたでしょうか?
●「木材入手」→「柵建設」→「羊入手&配置」
家畜は食料にもなりますが、収穫フェイズ時に2匹以上いれば繁殖によって1匹増えます。
以上、いかがだったでしょうか?
実はまだまだ大事な要素が説明できていません。
- 収穫フェイズと食料
- 職業カード
- 小さい/大きい進歩カード
特に食料はプレーヤーを非常に苦しめる要素であります。一方で職業、進歩カードはプレイをバラエティに富む変化を与えてくれます。機会があればこの続きを紹介したいと思います。
さて、この素晴らしいゲームが無料で遊べるというサイトですが残念ながらフランスのゲームサイトなので登録の敷居が高いです。下記のサイトで登録までの手順が紹介されていますので参考にしてみてください。
「ゲームが好き。」さんのサイト
アグリコラのゲームもサポート言語が英語、仏語、独語のみになっています。本作はカードテキストが大量にあるので日本のプレーヤーの皆様にはそのままだと厳しいプレイとなります。そんな人のために日本語化の試みがありましたので下記に紹介します。
y-moriyaさんのサイト
http://northpia.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/baj-c5ff.html
上記を改造した自作アドオン
http://northpia.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/baj-c41e.html
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