« 2005年12月 | トップページ | 2006年2月 »

2006年1月 8日 (日)

輪廻

■本■

獄門島(横溝正史)☆☆☆☆

すでに20年前に読んでいて映画も(犯人違うけど)何回も見ているので今更ではありますが再読。当時はそんな意識は無かったが、最近ネットで調べていると日本のミステリーの代表作的な扱いを受けているのをはじめて知る。

横溝は学生時代にかなり読んでいたのですが、さすがに多くを忘れていて過去のイメージでは今の時代の小説よりも古くて読みづらいと思っていたのですがそんなことぜんぜんありませんでした。非常に読みやすく長さも適切。
「きぃちがいじゃが仕方がない」はやっぱり名台詞でありました。


扉はとざされたまま(石持浅海)☆☆☆☆

2日間で一気に読んでしまいました。
閉ざされた扉の中で殺人が起こっているかと思われているのですが、扉を開けることが出来ずに中を確認できない。そんな状況の中でわずかな手がかりを元に中の状態から犯人が誰かまでロジックで推理してしまう。というユニークなシチュエーション。

この作品の魅力はその1点につきます。ロジックの応酬自体は実はあまり好きでは無いのですが、この作品に関してはそこが面白さのポイントです。


■映画■

輪廻 ☆☆☆☆

呪怨の監督清水崇の新作。恐怖演出には、さすがに飽きが来はじめましたが、今回はストーリーがなかなか凝っていて楽しめました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年1月 2日 (月)

DVD 電車男

DVD「電車男」☆☆☆☆

映画版のほうです。すっかり楽しめました。

お話の筋はこれといってひねりも無く特に面白いものでも無いのですが、映画的表現が凝っていて面白い。もともとネットから発した物語だけにキーボードで打つ文字が主役の話。映画化する際に、もっとも絵にしずらい題材であります。昔森田芳光監督の「ハル」で同様のテーマを扱っていましたが、やはりこちらも手が込んでいます。実写の秋葉の建物の窓をスクリーンに見立てて、タイプした文字をインサートしたり随所に工夫が見られます。(同じ文字タイプでもTV版ではパソコンのディスプレイを画面したにインサートした表現でつまらないものでした。)

2ch内で見ることのできる独特な表現やアスキーアートも一通り登場するので飽きがきません。たいていこの手のネット表現を頭の固い映画屋さんが演出すると、どこかピントのずれた恥ずかしいものになってしまいがちになるのですが(おやじが無理にギャル語をつかうような気恥ずかしさ)今作に関してはそういった勘違いも見受けられず、ニンマリうなずけるような使いどころとなっているのは感心します。   


交渉人真下正義

DVD「交渉人真下正義」 ☆☆☆

SAT絡みのアクション演出は相変わらずワクワクさせてくれる。この手の演出はハリウッドの専売特許なので、邦画でこのノリが見られるのは貴重。「踊る」シリーズはTV版も劇場版2作も結構好きな方なのですが、この作品もその延長のノリで見ることができるので楽しめました。

ただ、ちょっと最後、犯人が○○なのは疑問。もうちょっとすっきりした終わり方ができたのではないかとは思うのだが……。あとは路線の○道ネタが若干「踊る2」とかぶるのが気になった。

本編中にも「ジャガーノート」などの昔の犯罪映画の引用が出てくるのだが、この作品自体があの頃の犯罪映画テイストを持っている。そういった意味でも懐かしのハリウッド映画の雰囲気を味わえる映画となっている。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2005年12月 | トップページ | 2006年2月 »